謹んで初春のお慶びを申し上げます。皆さまにとって希望あふれる一年になりますよう、心から
お祈り申し上げます。
昨年を顧みますと、夏季オリンピックとしては第30回の記念すべき大会がイギリスのロンドンで
開催されました。日本では、129年ぶりに金環日食が観測され、早朝から観測を楽しむ人々で街
中が賑わいました。また、高さ634mの電波塔「東京スカイツリー」が開業し、連日昼夜問わず、見
物客・観光客が訪れる東京の新スポットとなりました。
一方、わが国の総人口が減少する中で、65歳以上の人口は3,047万人(23.9%)と更に増加し続
けていますが、15歳未満の年少人口は1,660万人と減少し、この一年の間にも少子・高齢化は更に
加速しています。
このような中、一昨年医療・介護・住宅が連携し、安心できる住まいの供給を促進するため「サービ
ス付き高齢者向け住宅制度」が創設され、昨年までに8万8千戸余りが登録され順調に数を増やし
ています。
高齢者が安心できる住まいを実現するためには、高齢者住宅の供給、居住者サービスに関する法
人が相集うことで、高齢期においてケアを必要としながらも地域で自立して住まい続けたいというニ
ーズに対応するための環境整備を進めていくことが喫緊の課題となっております。
当推進機構は、このような社会的要請を受け、高齢者の住生活、高齢者住宅の整備、福祉・医療
等との連携、税制面など高齢者のより良い住まいの普及等に資するセミナーやシンポジウムを開催
いたしました。また、調査研究においては「サービス付き高齢者向け住宅の整備状況、先進事例の
把握・分析・課題の整理」など研究委員会で様々な事業者が相集い議論するなど積極的な活動を
行ってまいりました。
本年におきましても、前述の活動に加えて「サービス付き高齢者向け住宅のサービス面での運用
基準や今後のサービス提供の範囲・そのあり方」「高齢者・障害者の住宅改修のあり方」「地域包括
ケアシステムの役割や方向性」など当推進機構の活動中枢となる各研究委員会活動と調査研究の
さらなる展開を行いたいと考えております。
当推進機構は、高齢期においても尊厳ある自立した住生活ができる地域社会の実現を目指し鋭意
努力してまいる所存です。
皆様には、より一層の御指導、ご鞭撻を賜りますとともに、当推進機構の活動への積極的参加を合
わせてお願い申し上げまして、新年のご挨拶とさせていただきます。
平成二十五年一月一日
一般社団法人高齢者住宅推進機構