謹んで初春のお慶びを申し上げます。皆さまにとって希望あふれる一年になりますよう、
心からお祈り申し上げます。
昨年を顧みますと、東日本大震災や台風被害などの天変地異、そしてギリシャに端を発
したユーロ通貨危機などの経済問題がありました。
一方、わが国の総人口が減少する中で、65歳以上の人口は2,990万人(23.4%)と更に
増加する一方、15歳未満の年少人口は1,681万人と減少し、この一年の間にも少子・高齢
化は更に加速しています。
このような中、「高齢者住まい法」が改正され、医療・介護・住宅が連携し、安心できる住ま
いの供給を促進するため「サービス付き高齢者向け住宅制度」が創設されたことを契機に、
高齢者住宅の供給、居住者サービスに関する法人が相集うことで、高齢期においてケアを
必要としながらも地域で自立して住まい続けたいというニーズに対応するための環境整備を
進めていくことが喫緊の課題となっております。
当推進機構は、このような社会的要請を受け、昨年5月に設立して以来、高齢者の住生
活、高齢者住宅の整備、福祉・医療等との連携、税制面など高齢者のより良い住まいの
普及等に資するセミナーやシンポジウムを開催してまいりました。
本年におきましては、前述の活動に加えて、当推進機構の活動中枢となる各研究委員会
活動を本格的に展開していきたいと考えております。
1.「サービス付き高齢者向け住宅推進研究委員会」
サービス付き高齢者向け住宅の整備状況、先進事例の把握・分析・課題の整理、今後の
推進方策など、サービス付き高齢者向け住宅等の事業の推進に関する研究を行います。
2.「住空間研究委員会」
外部の介護、医療・看護サービスを活用する場合の住宅、住宅設備機器の設計・計画や
高齢者が安全で快適に住み続けることのできる住空間の設計・計画など、高齢者が安心・
快適に、住み続けられる住空間について研究を行います。
3.「地域における連携方策研究委員会」
地域包括ケアの現状と先進事例の把握・分析、今後の展開、包括的ケアサービスや見守
り等、多様な主体による高齢者支援のための連携に関する研究を行います。
当推進機構は、高齢期においても尊厳ある自立した住生活ができる地域社会の実現を目
指し鋭意努力してまいる所存です。
皆様には、より一層の御指導、ご鞭撻を賜りますとともに、当推進機構の活動への積極的
参加を合わせてお願い申し上げまして、新年のご挨拶とさせていただきます。
平成二十四年一月一日
一般社団法人高齢者住宅推進機構